「アベアカ」カテゴリーアーカイブ

“You called him the cutest.”(アベアカ)

アベアカで、犬に嫉妬するトニーが登場したので、その後の妄想話。

イメージ973
イメージ969
イメージ970
イメージ971
イメージ972

「トニーったら、まだ拗ねてるの?」
半日以上膨れ面をしているトニーに、ペッパーは気付かれないようため息を付いた。
事の発端は、アカデミーに新しくやって来た犬に対する何気ない一言だった。
『アカデミーで一番可愛い』とその犬に向かって告げたその言葉がトニーはお気に召さなかったらしい。
トニーがすぐにやきもちを焼くのは今始まったことではないが、相手は動物だ。トニーだってその犬を『可愛い』と散歩に連れて行ったり、公園で遊んでいたのだ。

「ラッキーのこと、超可愛いって言った…」
頬を膨らませたトニーは唇を尖らせると拗ねた様に呟いた。
「君が超可愛いって言っていいのは、俺だけなのに…」
(全く…バカじゃないの?)
呆れて言葉が出ないが、子供の様に拗ねているトニーは、それこそ可愛らしく、彼のそんな一面もペッパーは好きなのだが、それを彼に伝えると毎回拗ねて面倒なことになるのは目に見えている。
そこで、目をくるりと回したペッパーは、繋いでいた手を離すと、トニーの前で向かい合った。
「あなたは、超可愛いじゃなくて、超カッコイイの。それじゃ、ダメ?」
可愛らしく小首を傾げたペッパーは、上目遣いで様子を伺ってみた。
トニーがそれに弱いのを知っていてわざとやってみたのだが、案の定真っ赤な顔をしたトニーは鼻の頭を掻くと照れくささを隠すように、ペッパーにキスをした。
「ペッパーは超超超可愛いよな」
「あら、ありがと」
さっきまでの膨れ面はどこへやら、ペッパーの肩を抱き寄せたトニーは機嫌よく鼻歌を歌いながら歩き始めた。
そんな彼の横顔を盗み見しながらペッパーは思った。
『やっぱりトニーがアカデミーで一番可愛いわ』と…。

1人がいいねと言っています。

140.Bridge(アベアカAU)

「頼む!ブルース!一生のお願いだ!」
そう叫んだ友人は目の前の地面に土下座した。
ちなみに彼の『一生のお願い』は今週に入ってすでに3回目だけど、人目に付く場所で…それも大声でやられると、流石にNOと言えるはずもなく、僕は盛大なため息を残しながらも了承した。

校内を探す覚悟をしていたのに、お目当ての人物はすぐに見つかった。
「ポッツさん、今、いい?」
ロッカーから荷物を取り出していた彼女は、僕に気付くとふんわりと笑みを浮かべた。
「あら、バナーくん、またスタークくん?」
3日続けてのこのやり取りなのだ。苦笑した僕に、彼女はクスクスとおかしそうに笑い始めた。

彼女の言う通り、この件には僕の友人トニー・スタークが関わっている。金持ちで天才、女性から絶大な人気を誇る彼は、学園一の有名人。そんな彼がある日突然恋をした。相手は今、僕の目の前にいるペッパー・ポッツ。だけど、あれだけ女性の扱いに慣れている彼が、どうしたものか、彼女に話しかける勇気がないと言い出した。いや、正確にはすぐに声を掛けたらしい。『ポッツくん、これから僕の家で朝まで愛を語り合おうじゃないか』と初対面でいきなり家へ誘ったものだから、真面目で優等生な彼女はこっぴどく振ったらしい。あの日のトニーは酷く落ち込んで、そのまま地下深く潜ってしまうのではないかと思うほどだった。何故って、彼は今まで一度も振られたことがなかったから。僕が彼女と生徒会で面識があると知った彼は、翌日から彼女のことを根掘り葉掘り聞きまくった。そして1か月かけて彼女について入念な下調べをした彼は、こうやって僕を使者にして彼女を振り向かせようと必死なのだ。

託された手紙を手渡すと、彼女はそれを大切そうに胸に当てた。正直この反応は意外だった。彼女は今まで見たことがない程幸せそうに笑っていたから。
困惑する僕に気付いたのか、恥ずかしそうに頬を染めた彼女は何度か瞬きをした。
「ねぇ、バナーくん。私ね、スタークくんのこと苦手だったの。だって、彼って派手だし、女の子といっぱい噂になってるし…。私とは住む世界の違う人なんだってずっと思ってた。あなたがこうやって届けてくれる手紙…最初はまた変なことが書いてあると思ったの。でも、スタークくんの気持ちが正直に書いてあったの。それから、私のことも…。彼、私のことをすごくよく見てくれてるんだなぁって感じたわ」
すぅっと深呼吸した彼女は、僕の目を真っ直ぐ見つめた。
「スタークくんに伝えてくれる?今日の放課後、ここで待ってるって…」
それってつまり…と、ポカンと口を開けたままの僕に可愛らしい封筒を押し付けると、彼女はパタパタと駆け出して行った。

しばらくして我に返った僕は、封筒を見た。
『スタークくん』と彼女の字で書かれた名前の後ろには、小さくハートマークが添えられている。
この1か月の僕の仲介人としての苦労が報われた瞬間だった。

トニー、ついにやったぞ!

そう叫びたい気持ちを必死で抑えた僕は、おそらく僕の帰還を今か今かと待ちわびている友人の元へと走って行った。

アベアカAU。Gallery4にある『ある日常』の前のお話。

最初にいいねと言ってみませんか?

ある日常(アベアカAU)

来春配信開始のAvengers Academyというアプリゲーム。ヒーローたちのアカデミーでプレイするゲームらしいのですが、その予告編に出てくる掲示板に…

  
まあ、色々面白いものが映ってましてですね(笑)

 

という美術のクラス参加申し込み用紙までもw トニペパとブルナタです。

ということで、こちらの画像のみから生まれたアカデミーAU話です。

***

ここはアベンジャーズアカデミー。
金持ちで天才、女子生徒から絶大な人気をほこるプレイボーイと名高いトニー・スタークが、優秀だが真面目でどちらかというと地味なペッパー・ポッツに好意を抱き、彼女を追いかけ回しているのは、アカデミーの七不思議の一つに数えられていた。そんな二人がどういう訳だか付き合い始めたのはほんの1週間前。トニーのあまりのしつこさに面倒くさくなったペッパーがとうとう陥落したとのもっぱらの噂だが、実際のところはトニーの一途な態度にペッパーが心底惚れてしまったということは、当の本人たちのみ知るところ。
そんなある日のこと。二人仲良く手を繋ぎ校内を歩いていると、掲示板の前に差し掛かった。

「あ、トニー、待って!」
何かに気づいたペッパーが、足早に通り過ぎようとしているトニーの手を引っ張った。
「何だ?」
掲示板には自分が貼ったスタークタワーでのパーティーのチラシがあるが、ペッパーの視線は別の物に向かっている。
「ルームシェアですって。ここならいいかも…」
首を伸ばすと、確かにルームシェアのチラシが貼ってある。
「ペッパー?部屋探ししてるのか?」
「えぇ。今の所が狭いから…」
どうして自分に言わないのだろう。付き合い始めてからペッパーは毎日のように家に来て泊まっているのに…。
「それならうちへ来い。部屋なら山ほどある」
「それって…」
(つまり…同棲ってこと?!)
真っ赤になったペッパーをトニーはニヤニヤしながら見つめている。
何とか話題を変えようと掲示板を見渡したペッパーの目に一枚のチラシが留まった。
「あ!美術のクラス!今日中に書いとかなきゃ!」
カバンからペンを取り出したペッパーは、サラサラと名前を書いた。確か美術のクラスは水曜日の午後のはず。そしてその時間はすでに申し込んでいる科学のクラスがある…。他の時間は全てペッパーと同じクラスを申し込んだのに、どうして水曜日の午後のこの時間はノーチェックだったんだろう…。
科学を取るか、それともペッパーを取るか…。
一人頭を悩ますトニーの気持ちなど知らないペッパーは、振り返るとニッコリ笑った。
「トニーは科学のクラスよね?水曜日の午後は…」
『別々になっちゃうわね』
と言いかけたペッパーだが、ペンをもぎ取ったトニーはペッパーの下に名前を書いた。
「トニー、あなた…美術は苦手って言ってたじゃないの…」
目を白黒させたペッパーはトニーの服を引っ張ったが、トニーはふんっと鼻を鳴らした。
「苦手?俺を誰だと思っている。トニー…」
「はいはい、トニー・スタークでしょ?」
ペッパーが目をくるりと回していると、そこへやって来たのはブルース・バナーとナターシャ・ロマノフ。
チラシに仲良く並んだ名前を見たブルースは、トニーは科学のクラスを一緒に受講するはずだったのに…と苦笑した。
「あれ?トニー。君も美術のクラスを受けるのかい?」
「あれでしょ?ペッパーが受けるから…」
呆れたように肩を竦めたナターシャと、笑いを噛み締めているブルースに、トニーは頬を膨らませた。
「違う。断じて違う!アカデミーの科学のクラスは退屈だ。俺は天才だからな!習うようなことはない。それに美術には昔から興味があった。それだけだ」
だが、いくらトニーが言い訳しても理由は見え見えだ。くすくすと笑う2人に居心地の悪くなったトニーは、無言でブルースにペンを差し出した。
「俺は科学でなく美術を取る。だからブルース、お前もそうしろ」
どうしてそういう展開になるのか分からない。だがおそらくトニーのことだ。美術が苦手なのが自分一人なのは嫌なのだろう。だから同じ美術が苦手なブルースを巻き込んでしまえというところだろうか…。
反論しようとしたブルースだが、トニーは大きな目を見開き自分を睨みつけてくる。その有無をいわせぬ目力に陥落したブルースは、トニーの下に名前を書いた。
「ブルースも美術を取るの?じゃあ、私も。水曜日の午後は暇なのよね」
ブルースからペンを奪い取ったナターシャは、自分も名前を書き始めた。
「ナターシャ、あなた去年もこのクラス取ってたじゃないの?」
同じクラスを受講しても成績には何の影響もないのに、どうして受けるのかしらとペッパーは不思議そうな顔をしている。
「だって、面白そうじゃない」
あっけらかんと言い放ったナターシャは、ペッパーにペンを返すと3人にクルリと向かい合った。
「ねぇ、これからスティーブの演説があるの。今度の委員長選挙の。面白そうだから聞きに行かない?」
真面目で堅物なスティーブ・ロジャースをからかうことに楽しみを見出しているトニーはすぐに食いついた。
「そうだな。キャプテンをからかってやろう」
くくっと笑ったトニーはペッパーの手を取るとナターシャとブルースに続いて歩き出した。

2 人がいいねと言っています。