162. Package

玄関脇に積まれた荷物。
ペッパーが出て行った。『距離を置こう』と告げられ、何も言えなかった。
彼女と正式に同棲し始めた時、運び込まれた荷物には希望と喜びが詰まっていた。
だが、今目の前にある荷物には、悲しみと怒り、そして絶望しか見られない。

彼女をこれ以上苦しめることは出来なかった。
自分がそばにいなければ、きっと彼女は人並みの幸せを手に入れることができるのだから…。

やがて引越し業者が荷物を引取りにきた。
1つ、また1つと減っていく荷物をトニーは黙って見つめていた。
そして全ての荷物が運び出された。
空っぽになった玄関には、虚しさしか残っていなかった。

トニーはいつまでもその場に佇んでいた。

*CW直前のトニペパ

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