ついにこの日がやって来た。
最後の審判が下される運命の日が…。
大汗をかいたトニーは、先程から何度もバスルームへ行っている。いつもの自信満々なトニー・スタークは何処へやら…。
「トニーったら、大袈裟なんだから…」
すっかり出掛ける用意の整ったペッパーは、いつになく緊張しているトニーの様子に首を傾げた。
「だが、ペッパー。君のご両親に挨拶に行くんだぞ?反対されたら君と結婚できない。そんなことになれば…死刑宣告されるようなものだ!」
確かにトニーの心象は非常に悪い。特に父親は、先日こっそり挨拶に行ったトニーを殴り追い返した程だ。顔を腫らし帰宅した彼の顔は翌朝さらに腫れ上がっていた。病院へ連れて行くと、鼻骨を骨折しており、トニーは暫く鼻に大きなガーゼを貼って過ごすことになったのだから…。
だからこそ、ペッパー自身もこの訪問には反対していた。だがトニーは『君のご両親に認めてもらわなければ結婚しない』とまで言い切ったのだ。そして数日前の彼の言葉…。彼がそこまで自分の両親のことを考えてくれているとは思ってもいなかったペッパーは、きっと父親もトニーの気持ちを分かってくれると思い直し、今日に至る訳だ。
(きっと大丈夫。パパはきっとあなたのことを受け入れてくれるわ…)
トニーのネクタイを直したペッパーは、彼を落ち着かせるように頬にキスをした。