ペッパーはバラが好きだ。
そのためトニーは事あるごとに薔薇の花束をプレゼントしてきた。
初めて 結ばれた翌朝には、『ずっと一緒』と言う意味を込めて99本、プロポーズの時には『結婚してくれ』と108本、初めての結婚記念日には999本の薔薇を用 意した。(『何度生まれ変わっても貴方を愛す』という意味らしいが、さすがにこの時は部屋中埋め尽くされた薔薇にペッパーも呆気にとられていた)
ということで、『初めて結ばれた記念日』である今日も例年通り薔薇の花を用意したトニー。
「ハニー、記念日おめでとう」
帰宅するなりキスを求めてきたトニーだが、いつもなら腕に抱えているはずの花束がない。
どうしたのかしら?と思ったペッパーだが、夫婦と雖もそんなことを聞くのはどうかと思い、黙ってトニーにキスをした。
「ご飯で来てるわよ。今日はあなたが好きな物をたくさん作ったの」
ワインを取ってくるとラボに降りて行ったトニーだが、戻って来た彼の手にはワインの他に細長い箱があるではないか。
「ペッパー、プレゼントだ」
手渡された箱を開けると、中には金と銀の薔薇が1本ずつ入っている。
「これ…」
薔薇を手に取ろうとしたペッパーだが、その薔薇が文字通り全て金と銀でできていることに気付くと、慌てて手を引っ込めた。
「ゴールドローズとプラチナローズだ。珍しいだろ?永遠に咲き続ける薔薇だ。私の君への変わらぬ愛の証だと思ってくれ」
薔薇とトニーとを交互に見つめていたペッパーだったが、その目にはみるみるうちに涙が溜まり始めた。そして箱をテーブルの上にそっと置いたペッパーは、トニーに飛びついた。
「ありがとう、トニー…。素敵すぎて言葉がでないわ…。私も永遠にあなたのこと愛してる」
首筋に最愛の妻のキスを受けながら、トニーはとびっきりの甘い声で愛を囁いたのだった。
拍手お礼再掲。The Pepperony 100 Challengeより