「夢の中にまたあの赤毛の女が現れた。この一か月毎晩だぞ?『早く私を見つけて』と言うんだ。毎晩赤毛のオンナを抱いても、彼女ではないらしい。昨日もまた出た」
早朝から会社に呼び出されたと思いきや、夢の話を始めたトニー。欠伸を噛みしめたローディはふかふかのソファーに座り直すと、辺りを見渡した。
「で、昨晩のオンナも違ったというわけか。そのオンナが見つかるまで、お前は女遊びを止めないつもりなんだろ?」
いつもトニーの傍に控えている彼のブロンドの派手な秘書がいないことに気付いたローディは、
「おい、彼女が赤毛じゃないから追い出したんじゃぁ…」
と顔色を変えた。手元のペンを弄んだトニーは、デスクの上に放り投げると一冊のファイルを取り出した。
「まさか。昨日突然辞めると言われた。言っておくが、手を出したわけではない。私は秘書には手を出さない主義だ。実は、今から新しい秘書が面接に来る。今日呼び出したのは他ではない。親友のお前にも品定めしてもらおうと思った」
そう言いながらトニーがローディの目の前にファイルを差し出した時だった。部屋のドアがノックされ一人の女性が入って来た。
入口に視線を向けた二人は、言葉を失った。
(赤毛のオンナだ…)
それが運命の出会いだったとは、この時の三人は知る由もなかった…。
拍手お礼再掲。The Pepperony 100 Challengeより