「ねぇ、何か弾いて?」
リビングに置かれたグランドピアノの前に座ったトニーは、ペッパーのリクエストに応えるように、鍵盤に指を滑らせた。
心地よいメロディがリビングに響き、ウットリとトニーを眺めていたペッパーは目を閉じた。
こうやって、トニーの奏でる音に耳を傾ける時が好きだ。
彼のピアノの音色は、ペッパーの心を浄化してくれるのだから…。
1曲弾き終わったトニーはペッパーを見つめた。彼女は軽い寝息を立てて眠っていた。
「今日は疲れてたんだな…」
普段なら2曲3曲聞いているうちに眠りにつくのに、それだけ今日は疲労困憊だったのだろう。
ペッパーを起こさないように抱き上げたトニーは、寝室へと向かった。