I will dream about you.…③

あれから何日経ったのか、ずっと眠ったままだったトニーは知らなかった。が、その間もクラグリンは甲斐甲斐しく世話をしてくれていたらしく、トニーの状態は安定していた。

「おい、起きろ。もうすぐテラに到着する」
太陽系に差し掛かると、クラグリンはトニーを起こした。目を覚ましたトニーに水を飲ませたクラグリンは、着陸地点を尋ねた。アベンジャーズの本部の座標を告げたトニーは、首を伸ばし窓の外を見つめた。
流れ行く星々…目の前に広がっている景色は、子供の頃、グリフィス天文台のプラネタリウムで母親と見た光景と同じだった。
(綺麗だ…)
漂流している間見ていた宇宙は、寂しく孤独な空間だった。だが、もうすぐ地球に戻れる…そう思いながら眺めていると、小さな希望の欠片に満ち溢れている場所に見えた。

暫くすると、青い惑星が見えてきた。
地球が…。
ペッパーのいる故郷が…。

窓から見える懐かしい地球を、トニーは食い入るように見つめた。
「美しいな。あそこにテラの大スター、デビッド・ハッセルホフがいるのか?」
思わず眉をつりあげたトニーに、クラグリンは肩を竦めた。
「クイルから聞かされたんだ。テラの話は」
ピーター・クイルとは殆ど話らしい話をしていないが、映画のネタは誰かさんの言うところの『大昔の映画』だったはず。一体彼はどんな話を吹き込んだんだと思ったトニーだが、反論する元気があるはずもなく、クイルから聞いた地球の話を語るクラグリンに向かって、肩を竦めた。

④へ…

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