Once upon a time…①

トニペパで白雪姫パロ
***

昔々あるところに、ヴァージニアという赤毛の可愛らしいお姫様がいました。
ところでヴァージニアには、マヤという継母がおり、王妃はジャーヴィスという名の、真実を教えてくれる魔法の鏡を持っていました。
世界一美しいと自負しているマヤ王妃ですが、国内からは昔から『ヴァージニア姫こそ絶世の美少女』という声が上がっていたのです。ですが義理の娘はまだ8歳なのです。幼ない彼女が自分に適うはずがないと思っていたマヤ王妃ですが、次第に不安になり始めました。

10歳になったヴァージニアは、まだ幼さが抜けきれませんが、彼女に懸想する男性は日に日に多くなっているのです。そこでマヤ王妃は、久しぶりに鏡に向かって問いかけました。
「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰だ?」
『はい、ヴァージニア様です』
速攻で返ってきた答えに、マヤ王妃はキーっと叫びました。ヴァージニアがいる限り、自分が一番にはなれません。邪魔な存在は抹消するに限ります。

ということで、マヤ王妃はキリアンという家来にヴァージニアを殺すよう命じました。
「ヴァージニアを森の奥で殺して来なさい。殺す前に手篭めにしてもいいわ。お前はあの子に懸想しているからね。殺したら、その証拠にあの子の心臓を持って返ってきなさい」
ヴァージニアをモノにできるとキリアンは喜び勇んでヴァージニアを連れて森に出かけました。

ところでヴァージニアは、このキリアンという男が苦手でした。
義母の忠実な部下ですが、いつも自分のことを舐めるような視線で見つめてくるのですから、気持ち悪くて仕方ありません。今も迷子になってはいけないと手を握ろうとしてくるのですが、何とか理由をつけてヴァージニアは拒否し続けていました。
王妃は手篭めにしてから殺せと言いましたが、このまま連れ去ってしまえば永遠に彼女を自分のものに出来ると考えたキリアンは、森の奥深くにまでやって来るとヴァージニアの手を無理やり握りしめました。
「ヴァージニアよ、王妃はあなたを殺せと命じたが、そんなことは出来ない。だから私の妻になって…」
「お断りします」
ものの0.5秒で返ってきた答えに、ムッとしたキリアンですが、こうなったら力尽くで奪ってやろうと姫に襲いかかろうとしました。が、キリアンの股間を蹴り上げた姫は、悶絶するキリアンを横目に走って逃げ出しました。

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