133.Twenty

ある夜、疲労を背負い込んだトニーは真っ直ぐ寝室へ向かむと、そのままベッドに倒れ込んだ。
「疲れた…」
ぐったりとしている彼は服を脱ぐことすら億劫なのだろうか。数分経ってやって来たペッパーの姿を見ても、寝転んだまま動く気配すらない。
「珍しいわね、あなたがそんなに疲れきってるなんて」
食事どころかキスすらしてこない恋人に、さすがのペッパーも心配そうに顔を曇らせた。
「…残りのエネルギーは12%くらいだ…」
ペッパーが隣に座った気配を感じ取ったトニーは、枕から顔を上げたが、その表情は本当に疲れきっている。
「それは大変」
それならば何か彼の好物でも作ろうかと腰を上げようとしたペッパーだが…。
「大丈夫だ。こうやって充電するから…」
そう言うとトニーはペッパーの手を引っ張った。
「きゃっ!」
小さく悲鳴を上げたペッパーだが、トニーはギュッと抱きついてきて身動きがとれない。腕の中に閉じ込めたペッパーの髪に顔を埋めたトニーは、何度も深呼吸した。耳元にかかる彼の息遣いを感じながら、ペッパーはトニーの背中をゆっくりと摩った。
「たくさん充電して。また明日から頑張りましょ?」
しばらくするとトニーは眠ってしまったようだ。相変わらず身動きが取れないのだが、トニーの温もりは心地よく、ウトウトとし始めたペッパーも目を閉じた。

最初にいいねと言ってみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。