122. Pamphlet

「うちのパンフレット?」
「あぁ。君がCEOに就任した。だから改定するらしい」
そう言うと、トニーはファイルを差し出した。
「君は忙しい。だから私が監修してみた。君はチェックするだけでいい」
ペッパーにファイルを渡すと、トニーはそそそくさと部屋を後にした。

「トニーが監修?不安だわ…」
どうにも不安を隠し切れないペッパーは、覚悟を決めるように数回深呼吸するとファイルを開いた。

が、次の瞬間、社長室にペッパーの悲鳴が響き渡った。

表紙を開いて最初のページ…つまりは本来ならば、会長であるトニーとCEOであるペッパーの挨拶などが掲載されるであろうページには、あろうことか先日行われたペッパーのCEO就任パーティーでキスをする2人の写真が見開きで載っているではないか。
そしてご丁寧にも『ペッパー・ポッツはトニー・スタークのもの』と赤字で注意書きまでしてある。

「トニーったら!却下よ、却下!」
乱暴にファイルを閉じたペッパーはゴミ箱へ投げ入れようとしたが、先ほどの写真…特にトニーの横顔が素敵だったことを思い出すと、机の引き出しにファイルを収めた。

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