「ハニー、誕生日おめでとう」
珍しく玄関先まで出迎えに来ていたトニーに、帰宅するなり抱きしめられたペッパーは、顔中にキスを受けながらくすぐったそうに笑った。
「あら?覚えてたの?」
小首を傾げたペッパーの手を取ると、トニーはリビングに向かって歩き出した。
「当たり前だ。恋人の君が生まれた大切な日だ!」
ドヤ顔で言うトニーだが、つい1年前まで彼は誕生日を覚えていなかったはず。
他人の誕生日を覚えることすらしなかった彼が、こうやって自分の誕生日を覚えてくれているということは、それだけ彼にとって自分が大切な存在ということなのだろうと感じたペッパーは、嬉しくなり彼の腕に抱き付いた。
「ありがとう、トニー。愛してるわ」
ペッパーからキスをされたトニーは、デレっと鼻の下を伸ばすと、彼女を抱き上げた。
「ハニー、プレゼントがあるんだ。だが、2人きりの寝室でないと渡すことができない。だが腹も減っているだろ?君の好物をデリバリーしてある。そこでだ。先に夕食にするか、それとも…」
トニーの首元に腕を巻き付けたペッパーは、彼の耳たぶを甘噛みすると甘い吐息を吹きかけた。
「プレゼント、もらっていい?」
「あぁ…」
掠れた声で呟いたトニーは、キスをしながら寝室へと向かった。