Fall⑦

あの事故から3か月。必死でリハビリを続けたトニーは、以前と変わらず日常生活をおくれるようになり、めでたく退院の日を迎えることができた。
手続きから戻ってきたペッパーを、着替え終わりベッドに腰掛けたトニーは呼び寄せた。
「ペッパー、きみのおかげだ。君はいつも私を支えてくれる。君がいなければ乗り越えられなかっただろう」
そう言いながらペッパーを膝の上に座らせたトニーは、嬉しそうに頬を撫でているペッパーにキスをした。
口付けは次第に深くなっていき、トニーはキスをしながらペッパーの服の裾から右手を侵入させた。
こんなところで…と、抵抗するように身を捩ったペッパーだが、トニーは離さないばかりか、ペッパーの身体をきつく抱きしめるとベッドに押し倒した。
こうなるとトニーは止められない。そればかりか、キスに酔ったペッパーが若干ぼんやりとしているのをいいことに、トニーはペッパーのシャツに手を掛けた…。

「スターク…元気になったのは分かるが、続きは家でしろ」

咳払いと共に聞こえてきた声に、二人が顔を上げると…。
ドアの前にいるのは、お馴染みのメンバー。スティーブに、ブルース、クリントとそしてナターシャ。どうやらトニーが退院すると聞いて、迎えに来たらしい。
胸元のはだけているペッパーと、襟元に口紅を付けたトニーが固まっているのを見ると、ナターシャは呆れたように目をクルリを回した。
「長官がどうしてもスタークの退院祝いパーティーをするって聞かないから、迎えに来たの。でもパーティーよりもいいことがあるものね」
怖いほどの笑みを浮かべたナターシャは、からかってやろうとしているクリントを蹴りだすと、真っ赤になり固まっているスティーブを部屋の外に連れ出した。
「お邪魔したね。でも、病院のスタッフが書類にサインを貰おうと待ってる。だから今はやめた方がいい」
そう忠告したブルースがドアを閉めると、我に返った二人は慌てて身なりを整えたのだった。

【END】

2 人がいいねと言っています。

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