57. Past

「トニーは後悔したことある?」
ベッドの中で抱きあった後、ペッパーに聞かれたトニーは鼻を鳴らした。
「いや、後悔はない。私は過去は振り返らない主義だ。過去は変えることはできないのだから。過去を含めて今の私がある」
そう言ったトニーだが、しばらくして目をクルリと回すとペッパーの頭にキスをした。
「ハニー、一つだけある。後悔していることが」
「何?」
顔中を這い回る感触にくすぐったそうに笑ったペッパーは、トニーの背中に腕を回した。
「自分の気持ちにもっと早く素直になっていれば良かった。そしてもっと早く君を私のモノにしておけばよかった」
彼の後悔が自分と同じと知ったペッパーは、トニーの胸元に顔を押し付けると唇を這わせた。
「それは私も同じよ。でも、その分、ずっと一緒にいましょうね」
ぎゅっと抱き着いてきたペッパーを腕の中に閉じ込めたトニーは、笑みを浮かべると彼女を再び組み敷いた。

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