50. Light

身体が離れた後、ベッドサイドの灯りを付けようとした時だった。
「灯りはつけなくていいわ」
シーツの中に潜り込んだ彼女は、恥ずかしそうに頬を染めながら呟いた。
「だが、暗いぞ?」
いつの間にか外は闇に閉ざされ、灯りの落とされた室内は薄暗く、お互いの顔もはっきり見えないくらいだ。
「ううん、いいの…。何だか恥ずかしくって…」
真っ赤な顔をしているであろう彼女は、そういうと腕を伸ばした。
共に眠るようになり数日。まだ恥じらいがあるのだろうか、彼女はコトに及ぶ時は灯りを消すことを望む。私としては一秒たりともその瞬間を見逃したくないのだが…。
そんなことを考えながら、彼女を抱きしめ顔にキスをすると、彼女はくすぐったそうに笑った。そして嬉しそうに私の胸元に顔を摺り寄せてきた。
「私ね、この光が好きなの…。あなたが今ここに…私と一緒に生きているという光が…」
そう言うと彼女はリアクターにキスをおとした。
一人だと無機質に感じる青白い光も、不思議なことに彼女がそばにいると暖かいものに変わってくる。それは、彼女自身が私を導く光だからだろうか…。
青い光に照らされた彼女の横顔は美しく、その存在を逃がさぬよう、ぎゅっと抱きしめ眠りについた。

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