Never say never.⑤

トニーとハーレイが何を話したのか、ペッパーは知らない。だが、ハーレイが帰った後、トニーはペッパーにはっきりと言ったのだった。『家に帰ろう』と。ペッパーの愛する魅力的な瞳には、以前の力強さが戻っていた。涙を流すペッパーをトニーは抱き締めた。
「心配かけたな。すまなかった。だが、もう大丈夫だ。いや、大丈夫とは言い切れないが…。ハニー、迷惑を掛けるかもしれない。だが、ずっとそばにいて欲しい。君とエドワードとマリアに…」
その日、トニーは久しぶりにペッパーを抱き締めキスをし続けたのだった。

1週間後、トニーは家へと戻ってきた。
「半年ぶりの我が家だ!なぁ、ペッパー。やはり家はいいな」
「だから言ったのよ。早く帰りましょうって。それなのに、あなたが嫌だって駄々をこねたんでしょ?」
車椅子を押したペッパーは、気恥ずかしそうに鼻の頭を掻くトニーに向かって笑った。

その日から、トニーは作業を開始した。
まずは、一人で歩けるようになりたいと、トニーは義足を作り始めた。
要はアーマー作りと同じだと意気込んでいたトニーは、あっという間に作り上げた。
数日後、完成した義足を付けて立ち上がったトニーは、少し離れた所にいるペッパーと子供たちの元へ、ゆっくりとだが自分の力で歩いてみせたのだ。
泣きじゃくるペッパーと、嬉しそうに縋り付く子供たちを抱き締めたトニーは、この技術を応用して同じ境遇の人々を救いたいと言い、ペッパーはますます涙を零したのだった。

歩けるようになったトニーが次に行ったこと。それはアーマーの改良だった。半年前の事故以来、自分の代わりにローディがアイアンマンになってくれていたが、トニーはアーマーを遠隔操作でも同様に戦えるよう改良した。
「いつまでもアイアンマンの助っ人にウォーマシーンが来ないのはおかしいだろ?」
様子を見にやって来たローディにウインクしたトニーを、彼は涙を堪えるように黙って抱き締めた。

⑥へ…

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