夕食後、リビングのソファーに座り込んだトニーは、ドーナツを食べ始めた。
「あなたって本当に甘いものが好きね」
コーヒーを入れたペッパーはお揃いのカップの一つを手渡すと、隣に腰を下ろした。
ペッパーと暮らすようになってから、タバコはやめ、酒も時折嗜む程度となった。その代わりに、彼は甘い物を以前よりも好むようになった。
幸せそうにドーナツを食べるトニーのヒゲには、砂糖が付いている。それを拭ったペッパーは、指先をぺろっと舐めた。
「一番好きなものって何?」
小さな舌で指先を舐めるペッパーの仕草は酷く卑猥なものに見え、ごくりと唾を飲み込んだトニーは、心の内を悟られないように咳払いをした。
「甘いものでか?そうだな、これだ」
そう言うと、トニーはペッパーの唇を奪った。
「君に勝る甘いものはないだろ?」
真っ赤になったペッパーの頬を撫でたトニーは、残りのドーナツにかぶりついたのだった。