子供が生まれて初めてのクリスマス(トニペパ+エスト)

今年のクリスマスは今までとは違った。
大きなクリスマスツリーもリースも同じなのだが、暖炉に掛けられた靴下は去年よりも1足増えていた。
そう、今年はエストが生まれて初めて迎えるクリスマス。もうすぐ2か月になるエストは、「あーうー」と声を出したり手足をばたつかせたりと元気いっぱい。
そのエストは、ベビーベッドの中で夢の中。そばに跪き娘の寝顔を見入っていたトニーに背後からペッパーが抱き着いた。
「プレゼントは渡した?」
「いや、まだだ。君と一緒に渡そうと思ったんだが…。待っているうちに眠ってしまった」
鼻の頭を掻いたトニーは、振り返るとペッパーの唇を奪った。
「気に入ってくれるだろうか…」
足元に置いた大きな袋を持ち上げたトニーは、不安そうな顔をしている。
「大丈夫。あなたと私の娘なのよ?きっと気に入るわ」
トニーの手から袋を取り上げたペッパーは、中身を出すと娘の枕元に置いた。
「人形の方が大きかったな」
苦笑するトニーに寄り添ったペッパーは、トニーの肩に頭を預けた。
「すぐに大きくなるわよ。そしたらもっと大きいのが欲しいって言い始めるわよ」
あなたの娘だから…と言葉を続けようとしたペッパーだが、トニーは鼻を鳴らした。
「そんなものは必要ない。本物がそばにいるんだ」
「それもそうね」
クスッと笑ったペッパーがトニーを見上げると、彼は大きな目でじっと見つめ返してきた。
「どうしたの?」
トニーが何を思っているのか分からず、ペッパーが小首を傾げると、彼は口の端を上げた。
「いや…来年は小さなお姫様が足元を走り回っていると思うと、楽しみで…」
照れ臭そうに笑ったトニーは娘の枕元に置いた大きなアイアンマンの人形の頭に触れた。
「今日からしっかりお姫様のガードを頼むぞ?」
そう言うと、トニーはペッパーの腕を取り、彼女の作った料理の待つリビングへと降りて行った。

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