094.肌寂しい夜に 

「ほら、早く寝ろよ」
近寄って来た二匹の子猫を抱き上げたトニーは、寝室の隅に置いた子猫用のカゴにそっと下ろした。
ペッパーが拾った二匹の子猫…エドとジニーがスターク一家の一員となり1ヶ月。すっかり二人に懐いた二匹は、眠る時ですら二人の側から離れようとしなかった。子猫用のベッドに入れてもすぐに抜け出してしまい、二人のベッドのそばで可愛らしく鳴き始めるのだから、可愛さあまりベッドに上げてしまうのだ。そうかと言って、二人が愛し合っている最中には決して鳴かず、頃合いを見計らって鳴き始めるのだから、よく出来た子猫というべきなのだろうが…。
だが、今日はペッパーが不在なのを知っているのだろう。トニーがベッドに潜り込むと様子を伺っていた二匹は籠から抜け出しベッドサイドへ駆け寄って来た。
「みゃーう」
可愛らしい声にトニーが頭を上げると、二匹の子猫がベッドの下に座り込んでいるではないか。
「どうした?」
ベッドから起き上がったトニーは二匹を抱きかかえるとベッドの上に降ろした。
ペッパーを探しているのだろうか、キョロキョロと辺りを見渡す二匹の頭を撫でると、トニーは横になった。
「ママはいないぞ。今夜はお前たちと私だけだ」
ペッパーがいないと知った二匹はまるで彼女の代わりにと言うように、トニーの顔を舐めていたが、しばらくしてトニーが寝息を立て始めると、枕元で丸くなった。

トニペパ+子猫(10濡れた蕾の猫ちゃんです)

最初にいいねと言ってみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。