On Your Side Forever㉕【END】

翌朝、一足先に目覚めたヴァージニアは、ぐっすり眠っているトニーを起こさないよう起き上がった。
床に落ちているトニーのシャツだけを羽織ると、ヴァージニアはキッチンへと向かった。
昔から料理上手なトニーのキッチンは、さながらレストランの厨房のようにありとあらゆる物が揃っていた。
「何がいいかしら…」
冷蔵庫や戸棚などをしばらく物色していたヴァージニアは、彼の好きな物を沢山作ろうと腕まくりをした。

朝食の準備が整ったが、トニーはまだ起きてこない。
そろそろ起こしに行こうかと考えていると、ようやくトニーがキッチンに姿を現した。
「おはよ、トニー」
「おはよう、ジニー」
軽くキスをしたトニーは、新聞を取ると椅子に座った。そしてテーブルに並んだ豪華な朝食に目をやると、ポカンと口を開けたままヴァージニアを見つめた。
「これ…ジニーが作ったのか?!」
ワッフルにパンケーキ、クルミパン、サラダにスクランブルエッグ、ウインナーに果物、そしてスムージーなどなど、大きなテーブルの上いっぱいに並んだ料理にトニーは本気で驚いているようだ。
「そうよ、私が作ったの。一人で作ったのよ。言ったでしょ?あれからずっと料理は習いに行ってたって。だから10年間の成果をしっかり堪能して!」
ぷぅっと頬を膨らませたヴァージニアの姿はちっとも変わりなく
「その顔、変わらないな。可愛い」
と苦笑したトニーは、美味しいと連発しながら朝食を食べ始めた。

2人とも空腹だったのだろう。あっという間に朝食は姿を消してしまった。
「コーヒーのお代わり、いる?」
「あぁ、頼む」
立ち上がったヴァージニアは腰を振りながらカウンターへと向かったのだが、むっちりとした尻はさらけ出されており、トニーはひゅぅと口笛を吹いた。
「下着なしか?いい眺め」
コーヒー片手に戻って来たヴァージニアの腰を抱き寄せたトニーは、尻を軽く叩いた。
「あんっ。トニーったら…」
叩かれると同時に秘部に触れられ、数時間前までの情事を思い出したヴァージニアは小さく呻いた。
そのまま向かい合うようにヴァージニアを膝の上に座らせたトニーは、尻を撫でながらシャツの上から胸の先端を甘噛みした。
「ん…」
秘部から蜜がこぽっと溢れだした。トニーのバスローブの紐を引っ張ったヴァージニアは、前を肌蹴させると彼の胸板に指を滑らせた。
「このままここでセックスする?」
今日も、そして明日も休みを取ったのだから、愛し合う時間はたっぷりある。キッチンでした後は、バスルームで…と思い描いたヴァージニアは、トニーの咳払いで現実へと引き戻された。

「いや、その前に…」
と、真剣な瞳をしたトニーはバスローブのポケットを探ると、小さな箱を取り出した。そして何事かと目をぱちくりさせるヴァージニアの目の前でトニーは箱を開いた。
そこにあったのは、指輪だった。
「これ…」
状況が把握できていないのか、ヴァージニアはうろたえている。彼女を安心させるようにキスをしたトニーは、指輪を取り出すと10年越しの言葉を告げた。
「ジニー、俺と結婚して下さい」
指輪を手渡されたヴァージニアは、指輪に文字が刻まれていることに気付いた。
“On Your Side Forever…”
『永遠に君のそばにいる…』。その言葉には聞き覚えがあった。アンギラでの休暇中、愛し合いながら彼は何度もその言葉を囁いてくれたのだから…。

「いつ用意したの…」
目に涙を溜めたヴァージニアは、震える声で囁いた。
「10年前。君の誕生日に渡そうと用意してた。だけどああいう別れ方をして、結局渡せなかった。ようやく渡せたよ」
ふぅと息を吐いたトニーは嬉しそうに笑ったが、ヴァージニアは大粒の涙を流したまま何も言わないではないか。
「で、俺の10年越しのプロポーズの返事、聞かせてくれないか?」
こつんと額を軽くぶつけると、顔を歪めたヴァージニアはトニーにぎゅっと抱き付いた。
「トニー…永遠に…何があってもあなたのことを愛し支えていくわ…。だからお願い…。ずっとそばにいてね」
しくしく嗚咽を漏らしながらもそう答えたヴァージニアは、トニーの唇に貪りついた。

(これでようやくジニーを俺だけのものにできる…)

キスに応えながらもヴァージニアを抱きかかえたトニーは立ち上がった。そしてそのまま彼女をカウンターの上に座らせると、ニッコリと微笑んだ。
「さぁ、リクエストにお答えして…続きをしようか、ミセス・スターク?」

【END】
トニーとペッパーの立場が逆転したら…というお話です。
長々と読んで頂き、ありがとうございました♪
後程、おまけもupします♪

おまけへ…

最初にいいねと言ってみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。