On Your Side Forever⑦

「あなたのセックス…最高ね」
トニーの胸元に顔を摺り寄せたヴァージニアは、上目遣いに彼を見つめると、瞳を瞬かせた。
「そうか?」
今まで関係を持ったどの女性からも言われたことのないセリフに首を傾げたトニーだが、彼女は真剣そのものだった。
「えぇ。こんなに幸せな気持ちになったの、生まれて初めてよ…。私…もう、抜け出せないかも…」
最愛の女性の口から紡がれた言葉にトニーは照れたように鼻の頭を掻いた。
頬を赤く染めた彼は可愛らしく、キスをしよう身体を動かしたヴァージニアだが、トニーが放ったものが太腿を流れ落ち、彼女も頬を赤らめた。
可愛らしい反応に堪らなくなったトニーはヴァージニアを腕の中にぎゅっと閉じ込めた。
「俺も、今、人生で一番幸せだ。親父とお袋が突然死んで、何もかも失って…俺の人生はこのまま終わるのかと思ったこともある。一人もがき苦しんだこともある。でも、君の笑顔はいつも俺のことを救ってくれた。この15年、君は俺の心の拠り所だった。それが今は俺の腕の中にいる…。こんなに幸せなことってあるか?」
その言葉にヴァージニアは思わず顔を上げた。トニーはこの15年、どれだけの孤独と戦っていたのだろう。
だが、自分と共にいることで彼がその孤独から抜け出せるのなら、どんなことでも受け入れよう…。
「トニー、私がそばにいるわ。あなたはもう一人じゃない…。私がずっとあなたのそばにいるから…」
彼の顔を両手で包み込んだヴァージニアは、ニッコリと微笑んだ。真っ直ぐで意志の強い瞳こそ、トニーが愛したヴァージニアの魅力の一つだった。
「あぁ…ジニー…。俺も君のこと…絶対に離さない…」
ヴァージニアを抱きしめたまま身体を反転させたトニーは、再び彼女に愛を囁き始めた。

***
翌朝、ヴァージニアが目を覚ますと、隣はもぬけの殻だった。
「トニー?」
床に落ちていた彼のシャツを羽織ったヴァージニアが寝室を出ると、香ばしい香りが鼻孔を擽った。誘われるようにキッチンへ向かうと、テーブルには豪華な朝食が並んでいた。
「おはよう、ジニー」
ヴァージニアにキスをするとトニーは彼女の好きな紅茶を手渡した。
「ありがと」
首を伸ばしトニーにキスをしたヴァージニアは、目の前の朝食を見ながら鼻息荒くトニーに告げた。
「私もお料理習うわ。あなたに美味しい朝食を作ってあげたいから」
彼女には壊滅的に料理の腕前がないことを知っているトニーは思わず苦笑い。
「期待しないで待ってるよ」
ニヤニヤ笑うトニーに、ヴァージニアは口を尖らせた。
「なにそれ、トニーッたらひどい!」
ぷうっと膨れたヴァージニアは可愛らしく、何気ない朝の風景だが、2人は幸せいっぱいだった。

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