天翔けるもの

TFAの随分前のお話。TFAのネタバレ含みますので閲覧ご注意を…。

***

「ハン、しばらくレイを見ててくれない?」
と、レイアが連れてきたのは、もうすぐ2歳になる姪っ子だった。
この小さな姪っ子は、なぜか俺によく懐いていた。そして俺もこの子と触れ合うのを内心楽しみにしていた。
「ハンおじちゃん!あそぼ!」
レイアの手を離し駆け寄ってきた姪っ子は、俺の胸元にダイブしてきた。
「よう、お姫様。今日は何をして遊びましょうか?」
おどけた口調で告げると、彼女は頬を膨らませた。
「レイ、おひめちゃまじゃないの!レイね、ハンおじちゃんのおよめしゃんになるの!」
何とも嬉しい言葉じゃないか。娘がいるとこんな感じなのか?まぁ、こんな可愛らしい言葉が聞けるのも、今のうちだろうけどな…。
無意識に鼻をこすると、彼女は俺の真似をしたのか鼻を擦った。
「おい、真似するな」
「おい、まねしゅるな」
全く…小さいクセにいい度胸してやがる。あまり変なことを教えると、またレイアに怒られちまうだろ…。ルークの野郎は笑って許してくれるだろうけど…。

「そうだ、飛んでみるか?」
『飛ぶ』、つまりファルコンに乗り空を翔る…。スカイウォーカーの名を受け継いだこの子は、飛ぶのが大好きだ。案の定、顔を輝かせた彼女は、俺の膝の上で飛び跳ねた。
「うん!」
そうと決まれば早速…と言わんばかりに、俺の膝の上から立ち上がったレイは操縦室へと走って行った。

操縦室へ辿り着くと、レイはすでに副操縦席に座っていた。
そこはチューイの席なんだが…と内心呟いた俺は相棒の姿を探した。が、毛むくじゃらの相棒は面白そうに遠巻きに見ている。
「ハンおじちゃん、これ、なに?」
点滅している計器を興味津々に見つめていたレイは、俺が説明するのを真剣に聞き始めた。
こいつはいいパイロットになるぞ。そう思うと、俺も説明に熱が入り始めた。
一通り説明し終わると、レイは満足したのか、
「ふーん」
というと、操縦桿に手を伸ばした。
「レイもやりたい!」
おっと、それだけはダメだ。俺の認めた1人前のパイロットにしかファルコンは触らせない。
「ダメだ。大人になったら操縦させてやる」
と告げると、彼女は目を丸くした。
「ホント?やくちょくよ」
「あぁ、約束だ」
差し出された小さな指に俺の指を絡めると、レイは笑みを浮かべた。

ふとベンのことが頭をよぎった。
あいつとはこんな会話をしただろうか…と。
あいつがうんと小さい頃はよくファルコンに乗せてあちこち飛び回った。だが、あいつはレイみたいに喜びはしなかった。
「パパ、フォースがあれば練習しなくても操縦できるんだ」
と言う息子に、ジェダイでもなくただの人間の俺はどう答えていいか分からなかった。そして俺は息子のことを一生理解できないと痛感した。
だがレイは違う。こいつはルークの娘だ。フォースが強いに決まっている。だが、この子は純粋そのものだ。俺の話も理屈抜きに真剣に聞いてくれる。
この子は俺にとって天使だ。この子がいれば、レイアといつもの喧嘩をしても、星の外へ出掛けなくても耐えれるぐらいだ…。

いつかお前とこの船を飛ばして冒険の旅に出ることができるのだろうか…。

なぁ、レイ。お前にならこの船を操縦させてやってもいい。俺が死んだら、お前にくれてやってもいい。お前なら、こいつを大切にしてくれるだろうから…。

空に浮かぶ太陽に向かいファルコンを飛ばすと、隣から可愛らしい歓声が上がり、俺は笑いを隠さずにはいられなかった。

***
ハンとレイ1歳
おそらくレイはルークの娘でしょうね。レイの某シーンでルークのテーマが流れてましたし。…誰との子供かは謎ですが…。TFAのハンは、レイのことを知っているような感じだったのでルークの娘なら小さい時に面倒見てたのではないかなぁ…と。

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