『クリスマスパーティーをする!Assemble!!』
そうメールを送ったのに、やって来たのはブルース・バナーただ一人。
「どうして誰も来ないんだ!」
テーブルの上に所狭しと並べられた料理を前に、スティーブは憤慨している。
まぁまぁ…とスティーブを宥めたブルースは、この場にいない仲間の状況を説明し始めた。
「ナターシャとクリントは連絡があった。急な仕事で農場に行くから無理だって」
「農場で任務なのか?」
農場にあの2人が赴くような任務があるのだろうか。首を傾げるスティーブだが、連絡を受けたブルースですら任務内容は知らないのだ。
「詳しくは知らないよ。あの2人は仕事のことは基本的に話さないからね」
あの2人は仕事で来られないと納得したスティーブだが、あの男はどうしていないのかと眉間に皺を寄せた。
「だが、スタークたちは?来られないなら連絡がありそうなものだ。ミス・ポッツがいるのだから」
彼らがここにいない理由、それは2人…特にトニー・スタークを少しでも知っている人間なら分かりそうなものだ。そのため、「あぁ…」と声を出したブルースは言葉を濁した。
「おそらくあの2人は…ほら。言わなくても分かるだろ?」
だが、相手はスティーブ・ロジャースなのだ。そのことをブルースもすっかり忘れていたのだが、案の定スティーブは訳が分からないというような顔をしている。
「分からないから聞いているんだ。教えてくれ。君は理由を知っているんだろ?」
思わず頭を抱えたブルースは、困ったように顔を顰めた。ストレートには言いたくない。だが、オブラートに包んで言えばおそらく通じないだろうと。考えに考えたブルースは、スティーブにも分かるように説明し始めた。
「スティーブ、僕だって言えないこともある。口に出すのが憚られることがね。でも分からないなら教えよう。あの2人は君の言う『フォンデュ』の真っ最中だってことだ」
「フ、フォンデュ?!」
『フォンデュ』と聞いたスティーブは、耳まで真っ赤にすると椅子の上で飛び上がった。
「あぁそうだ。今夜は聖なる夜だ。おそらく一晩中……あれ?スティーブ?大丈夫かい?」
見ると、スティーブは鼻血を出して気絶してるではないか。
「だから言っただろ。言えないこともあるって…」
目の前の料理はいくら男2人と言っても食べられる量ではない。
ため息をついたブルースは、遅れているもう1人の仲間であるソーが早く来ることを祈ったのだった。
※CAP2も公開して、CAP3の話まであるからいい加減『フォンデュ』ネタはやめようと思いつつ、便利すぎてやめられません(;´∀`)