Special Holiday⑤

Day4

「スターク様、間もなく到着いたします」
結局何も聞き出せず…というよりも、途中で気を失ってしまったペッパー。
トニーに手を握られ飛行機から降りると車が待ち構えており、辺りを見渡す暇もなく車は走り出した。

「ねぇ、トニー。そろそろ教えてよ。ここって…」
「パリだ」
「ふーん、パリ…。?!パリ?!」
どこまで連れて来られるのかと思いきや…まさかフランスとは…。口をあんぐり開けているペッパーの頬にキスを落とすと、トニーは手を握りしめた。
「あぁ。パリだ。最近、マスコミに追いかけられてゆっくり買い物ができない。さすがにフランスまでは追いかけて来ないだろ?」
「…」
さすがのペッパーもこの展開は予想できず、言葉を失った。だが、ペッパーが目を白黒させているうちに、車は目的地へ到着したようだ。

*****
車のトランクがいっぱいになり、入りきらない荷物は発送するほど買い物をした後は、パリの夜景を一望できるレストランでディナー。
ホロ酔い気分(トニーは一滴も呑まなかったが…)でホテルに戻った二人。
ホテルの窓からもパリの夜景を独り占めでき、楽しそうに窓辺ではしゃぐペッパーをトニーが背後から抱きしめた。
突然抱きしめられ、胸が高まるペッパーの耳元でトニーが囁いた。
「ペッパー…今日は何の日か覚えてるか?」
「え?ちょっと待って…えっと……」
目を閉じしばらく考え込んでいたペッパーだが、パッと目を開き微笑んだ。
「あなたと思いが通じ合った日だわ…」
「正解だ。さすがペッパー・ポッツ」
首筋にキスを受けながらペッパーは窓に写るトニーを見つめた。
「覚えてたの?」
「当たり前だ。君が私のものになった大事な日だ…」
窓に写るのは、顔を赤くし恥ずかしいそうにするペッパーと、ペッパーを愛おしいそうに見つめるトニーの姿。
その目はいつも以上に優しく、それだけでペッパーは感無量になり目から涙が零れ落ちた。
涙を拭ったペッパーは、身体の向きを変えると、トニーの首元に腕を絡めた。
「もしかして…このために連れて来てくれたの?」
「いや。私の休養のためだ。」
視線をずらし照れ臭そうに答えるトニー。
「あなたって本当に素直じゃないわね…」
クスっと笑ったペッパーは、トニーの唇に優しく口づけした。

口づけは次第に深くなり、ベッドの中でトニーから全身にキスを受け始めた頃、ペッパーは幸せそうに呟いた。
「ねぇ、トニー…。私をあなたの世界に受け入れてくれてありがとう…」

一瞬、目を丸くしたトニーだが、心底嬉しそうな顔をすると、ペッパーの耳朶を甘噛みしながら囁いた。
「これからも一生、私の世界にいてくれよ…」

6へ…

最初にいいねと言ってみませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。