A Promise③

トニーの入院生活も早1か月半。
今日は土曜日。ベッドの上でトニーは新聞を片手に朝ごはんを食べていた。
「…ペッパーの飯が食べたい…」
半分ほど食べたところで、トニーはスプーンを放り投げた。
もうすぐ退院できるのだが、長い入院生活にトニーは正直飽きていた。
と言っても、起き上がり自由に動けるようになったのは、つい2週間ほど前なのだが…。
「チーズバーガーも食べてないなぁ…」
つい先日まで、そんな物を食べられる状況ではなかったことなど、すっかり忘れているトニー。

そこへ
「パパー!!」
と、元気良く飛び込んできたのはカワイイ娘。
「エスト。おはよう」
ベッドのそばの椅子によじ登ったエストは、機関銃のごとく話始めた。
「あのね、パパ!きのうね!だみーがね…」
幼稚園や家での出来事を毎日報告してくれるエスト。トニーがうんうんと頷いて聞いていると、
「エスト、あまりお話すると、パパが疲れるわよ…」
ペッパーが入ってきた。

「おはよう、ハニー」
「トニー、おはよう…。さっきお医者さまが、来週には退院できそうって…」
トニーにキスを落としたペッパーは、椅子を持ってくるとエストの隣に座った。
「あぁ、経過も順調だから…と、朝言われたよ」
「パパ、おうちかえれるの?」
「えぇ、もうすぐ帰れるそうよ」
「やったー!パパ!パパ!おうちかえったらね、えちゅととね、おふろはいろうね!パパはなにしたい?」
「そうだな…パパは、エストとお風呂に入って、一緒に遊びたいなぁ。それと、ペッパー…いや、ママのご飯が食べたいし…それに…」

トニーはペッパーの目をジッと見つめるとにやりと笑った。トニーの言いたいことを理解したペッパーは真っ赤になって俯いてしまった。
「ママ…おかおまっかよ…」

エストはニヤニヤする父親と真っ赤な顔をしている母親の顔を不思議そうに見比べた。

④へ…

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