Girlfriend

IM2後。恋人になって間もない二人

「トニー?帰りに3丁目の○○の近くに来れない?」
所用で街に出ていた彼女から電話があったのは、そろそろ帰宅しようかと思っていた時だった。
何でもその近くに美味しいドーナツショップが出来たらしい。
「たまには外で待ち合わせもいいじゃない?」と笑って電話を切った彼女の顔を思い浮かべると、自然と笑みが零れてきた。

車をパーキングに停め、待ち合わせ場所へ向かう。
自然と足取りも軽くなり、いつしか小走りになっていた。
指定された場所に近づくと、おろした髪を掻き分けながら腕にはめた時計(ちなみに私の贈り物だ)をチラチラと見ている彼女の姿があった。
まだ私には気づいていない。
驚かせてやろう…と、そっと彼女に近づき、後ろから彼女を抱きしめた。
「待たせて悪かったな・・・」
「と、トニー?!」
突然抱きしめられて顔を真っ赤にする彼女の耳元で囁き、彼女の向きをクルっと変えた。
恥ずかしそうにうつむきモジモジする彼女の頬に優しくキスを落とし、頬を撫でると彼女は嬉しそうにほほ笑んだ。
「何だか、恋人みたいね・・・」
「何言ってるんだ。君は私の恋人だぞ?もう忘れてしまったのか?」
正式に恋人になって日が浅いとは言え…。
苦笑して頬を撫で続ける私の手を照れくさそうに取り、手を絡ましてきた彼女の唇にキスをまた一つ。
「たまにはこういうのもいいな。」
絡ませた手をしっかり握りなおすと、私は彼女の手を引いて、お目当てのドーナツショップへと向かった。

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